自殺カタログ
「さすが、芽衣だね」


「えへへ、そうかな」


「でも、サインをしてもらった後すぐにカタログをポストにいれるのは辞めた方がいいかな」


その言葉にあたしは首を傾げた。


「どうして?」


「だって、芽衣が校舎裏に呼び出されたって知ってる生徒だっているでしょ? その直後2人が自殺するなんて、明らかに不自然だもん」


言われてみればその通りだ。


あたしがなにか関与しているかもしれないと思われても仕方がない。


「そっか……」


「だから、サインだけもらって2人の自殺は後回しにしよう」


そう言い、理央はジュースを飲んだのだった。
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