自殺カタログ
崩壊
光が死んで、月乃も死んだ。


しばらく学級閉鎖になるかと思ったが、想像に反して翌日も生徒たちは登校して来ていた。


2年3組の生徒は教室に残っているが、他のクラスや学年の生徒たちはみんな体育館に集められていた。


昨日の出来事を説明しているのだ。


その間2年3組は自習時間だった。


「最近自習ばっかりだね」


配られたプリントに視線を落とし、理央が呟く。


「本当だね」


あたしは頷き、問題を解いていく。


こんなプリント真面目にやっている生徒なんていない。


だって今日はアンミがイジメのターゲットになっているのだから。


しかもイジメのリーダーは龍輝だ。


今まではアンミが龍輝の名を借りてイジメをしていたが、ついに一番恐れられている本人が立ち上がったのだ。


教室の空気はさっきから張りつめている。


そんな中、アンミが教卓の上に立たされていた。


真っ青な顔をして呼吸をすることさえ忘れているように、ただただそこに立っている。


制服ははだけて下着が露出しているが、それを隠そうともしない。
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