自殺カタログ
この目でクラスメートの動きをちゃんと見ておかないと安心できない。


そう思ったあたしは制服に着替え、ダイニングへと下りて行った。


お味噌汁の香りに、失われていた食欲が戻って来るのを感じる。


どんな時でもお母さんの料理は食欲をそそる。


それはまるで魔法みたいだ。


朝ご飯をちゃんと食べるとそれなりに元気が出て来るもので、あたしは鞄を持って家を出た。


アンミが階段から落ちたことも、その時にあたしが居合わせたことも、きっともうクラスメートたちに知れ渡っていることだろう。


そう思うと緊張から足が重たくなっていくのを感じる。


今日学校へ行けば龍輝たちになにか言われるのは目に見えていた。


特に百花や登や涼太だ。


あの3人は自分の立場の為に弱い人間を叩く。


まるでハイエナのような奴らだ。


龍輝の指示がなくても勝手に動きだすことだろう。


登や涼太に関してはまだいい。


あの2人はすでに『自殺カタログ』のハガキにサインをしているから。


問題は百花だ。


まずは百花のサインを入手しなければいけない。
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