自殺カタログ
☆☆☆
「芽衣、大丈夫?」
生徒玄関で偶然一緒になった理央が心配そうにそう声をかけてきた。
すでに昨日の出来事は知っているようだ。
最近の情報網を時々恐ろしく感じられることがある。
「大丈夫だよ」
あたしはひきつりそうになりながら、どうにか笑顔を浮かべた。
「アンミの事って……」
そこまで言い、理央は周囲を確認する。
それだけで言いたいことは伝わって来た。
カタログを使ったのかどうかという事だ。
あたしは左右に首をふった。
「ううん、カタログはまだ使ってない」
「それじゃぁ、アンミは偶然落ちただけなんだね」
「うん」
あたしが頷くと、理央は真剣な表情を浮かべた。
「どうしたの?」
「偶然落ちただけなら、無事に退院して戻って来るかもしれないよね」
「あぁ……うん」
実はあたしもその事を懸念していた。
あたしへ向けてナイフを突き出した時のことを思い出す。
「芽衣、大丈夫?」
生徒玄関で偶然一緒になった理央が心配そうにそう声をかけてきた。
すでに昨日の出来事は知っているようだ。
最近の情報網を時々恐ろしく感じられることがある。
「大丈夫だよ」
あたしはひきつりそうになりながら、どうにか笑顔を浮かべた。
「アンミの事って……」
そこまで言い、理央は周囲を確認する。
それだけで言いたいことは伝わって来た。
カタログを使ったのかどうかという事だ。
あたしは左右に首をふった。
「ううん、カタログはまだ使ってない」
「それじゃぁ、アンミは偶然落ちただけなんだね」
「うん」
あたしが頷くと、理央は真剣な表情を浮かべた。
「どうしたの?」
「偶然落ちただけなら、無事に退院して戻って来るかもしれないよね」
「あぁ……うん」
実はあたしもその事を懸念していた。
あたしへ向けてナイフを突き出した時のことを思い出す。