自殺カタログ
イジメられていたアンミが成仏できずに現れると言う設定だ。


「今日2人はカメラを持ってくるの?」


理央が聞いて来た。


「うん。幽霊の写真を見せれば龍輝はきっと喜ぶ。そう言っておいたよ」


答えながら笑いそうになる。


誰がどう聞いても嘘なのに、どうにかクラスカースト上位に執着しているあの2人は簡単に騙されてくれた。


こっちが不安になるくらい素直に『さっそく今日の夜に行ってみよう』という話になったのだ。


「アンミの幽霊を見た登や涼太はもちろんだけど、その写真を見せられた龍輝がどんな反応をするのか楽しみだよね」


「そうだね。アンミの幽霊を見た2人が立て続けに死ねば、もっと効果は上がるはずだよ」


理央が楽しげな声でそう言ったのだった。
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