自殺カタログ
ドタドタと、今にも転がり落ちてしまいそうな勢いで下りてきた2人はそのまま玄関から逃げて行ってしまった。


その後ろ姿を見送ったあたしはホッと息を吐き出した。


どうやらうまくいったみたいだ。


途端に笑いがこみあげて来る。


こんなに簡単に騙せるなんて思ってもいなかった。


「芽衣?」


「理央、ここだよ」


階段を降りてきた理央と合流すると、あたしたちは声を上げて笑い始めたのだった。
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