自殺カタログ
全部嘘だなんてちっとも思っていない様子だ。


「そうなんだ? 怖くなかったの?」


「全然怖くなんかないよ。なぁ、登?」


「あぁ。別に普通の洋館だった」


シレッとしてそう言う2人にあたしは呆れてしまった。


昨日あれだけ怖がっていたのは一体誰だ。


「そこで写真が撮れたんだ。すごいだろ? 俺たち幽霊の写真を撮ったんだぜ!!」


涼太が興奮気味にそう言って印刷した写真を見せて来た。
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