自殺カタログ
実際にアンミの幽霊を見たばかりなのだから、怯えていても仕方がない。


「それでさ、そのままその人にとりついちゃうんだって」


そう言い、あたしは登と涼太を見た。


「下手をしたら殺されちゃうって。まぁあくまでも噂だけどさ」


「芽衣、怖がらせてどうするんだよ」


あたしの話を聞いていた晃紀が割って入って来た。


「あはは、そうだねごめん。ちゃんとアンミの仏壇に手を合わせてあげればきっと大丈夫だよ」


あたしは2人へ向けてそう言ったのだった。
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