自殺カタログ
「お前、俺に勝てるお思ってんのかよ」


龍輝がそう言ったが……涼太は返事をしなかった。


机もろとも床に転がった時、握りしめていたペン先が涼太の首に突き刺さったのだ。


涼太は声も上げずその場に仰向けで倒れていた。


見開かれた目は教室の蛍光灯を睨み上げていて、ペンが刺さった首元には赤い血が流れ始めていた。


「キャァァ!!」


女子生徒の悲鳴で全員が我に返った。


教室内は混乱する。


あたしと理央は目を見交わせてほほ笑んだ。


そしてみんなに聞こえるようにこう言ったのだ。


「アンミの呪いは実在する」


と……。
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