自殺カタログ
「つまらない?」


理央が聞き返す。


「うん。せっかく龍輝の怯えた顔を見ることができるのに、残念でしょ?」


「だけど、さっさとハガキを使って終わらせればいいじゃん」


その言葉にあたしは驚いて理央を見た。


理央も同じように、ジワジワと追い詰めていく事を楽しんでいるのだと思っていた。


「まぁ、そうなんだけどね」


あたしは曖昧に笑ってみせたのだった。
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