自殺カタログ
被験者
理央の家にお邪魔するのはとても久しぶりだった。
テーブルを中央にして向かい合って座る。
「正直、芽衣の考え方にはガッカリしたわ」
投げ捨てるようにそう言う理央に、あたしはムッとした。
「なに? 理央もクラスの上位に立ちたいの? それならそうと言えばいいじゃん」
「違う。あたしはそんな事望んでない」
左右に首をふる理央。
「だったらどうしてあたしに突っかかって来るの? 理央は十分理解していると思うけど、あたしは『自殺カタログ』を持ってるんだからね」
これさえ持っていれば誰もあたしに立てつく事はない。
完全に無敵だ。
それなのに、理央は小さくため息を吐き出して机の引き出しを開けた。
鍵がかかっているそこから取り出した冊子をあたしに見せる。
「え……?」
あたしは愕然としてそれを見つめた。
理央が手にしている冊子は見間違いようもなく、あたしの持っている『自殺カタログ』だったのだから。
「なんで、あたしの家から盗んだの!?」
思わず声を荒げてそう言った。
理央ならあたしがいない間に、お母さんに許可を貰って部屋に入る事だってできると考えたからだ。
テーブルを中央にして向かい合って座る。
「正直、芽衣の考え方にはガッカリしたわ」
投げ捨てるようにそう言う理央に、あたしはムッとした。
「なに? 理央もクラスの上位に立ちたいの? それならそうと言えばいいじゃん」
「違う。あたしはそんな事望んでない」
左右に首をふる理央。
「だったらどうしてあたしに突っかかって来るの? 理央は十分理解していると思うけど、あたしは『自殺カタログ』を持ってるんだからね」
これさえ持っていれば誰もあたしに立てつく事はない。
完全に無敵だ。
それなのに、理央は小さくため息を吐き出して机の引き出しを開けた。
鍵がかかっているそこから取り出した冊子をあたしに見せる。
「え……?」
あたしは愕然としてそれを見つめた。
理央が手にしている冊子は見間違いようもなく、あたしの持っている『自殺カタログ』だったのだから。
「なんで、あたしの家から盗んだの!?」
思わず声を荒げてそう言った。
理央ならあたしがいない間に、お母さんに許可を貰って部屋に入る事だってできると考えたからだ。