自殺カタログ
亡霊
あたしはあたしの体を見おろしていた。
車に轢かれて血まみれになったあたしが、救急車に乗せられる。
アスファルトの上には生々しい血痕が残っていて、これ以上ここで見ているなんて嫌だった。
嫌だったのに、動けない。
ふわふわと浮いているはずのあたしの魂はズッシリと重たかった。
視線を少しずらすと、足元に硫酸で顔が溶けたアンミがしがみついている。
アンミだけじゃない。
首つって死んだ後妻の女に、車に轢かれた小学生の少年。
それに、光、月乃、登、涼太、百花、龍輝の姿もあった。
みんな、死んだ時と同じままだった。
「芽衣、また会えたねぇ」
アンミが真っ赤な舌を覗かせてニタリと笑ったのだった……。
END
車に轢かれて血まみれになったあたしが、救急車に乗せられる。
アスファルトの上には生々しい血痕が残っていて、これ以上ここで見ているなんて嫌だった。
嫌だったのに、動けない。
ふわふわと浮いているはずのあたしの魂はズッシリと重たかった。
視線を少しずらすと、足元に硫酸で顔が溶けたアンミがしがみついている。
アンミだけじゃない。
首つって死んだ後妻の女に、車に轢かれた小学生の少年。
それに、光、月乃、登、涼太、百花、龍輝の姿もあった。
みんな、死んだ時と同じままだった。
「芽衣、また会えたねぇ」
アンミが真っ赤な舌を覗かせてニタリと笑ったのだった……。
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