自殺カタログ
☆☆☆
小橋蒔絵。
それが後妻のあの女の名前だった。
蒔絵さんは昨日の午前中、仕事場であるキャバクラにスマホを忘れてしまったことを思い出したようだ。
スマホはお客さんとの繋がりのための大切な道具だ。
あれがないと同伴の誘いもできない。
蒔絵さんはあたしが作った朝ご飯を食べて、あたしを送り出した後仕事場へ向かったようだ。
目的はスマホを持って帰る事。
だから従業員である男性は勤務外でも店の鍵を開けてあげたのだ。
ナンバーワンキャバクラ嬢の機嫌を損ねないために、そのくらいのことはするだろう。
従業員の男性は『すぐ戻るから』という言葉を信じ、ドアの前で待っていた。
しかし蒔絵さんは出て来ない。
5分たち、10分たち、20分が経過した。
もしかしたらスマホが見つからないのかもしれない。
それなら自分のスマホから蒔絵さんのスマホを鳴らしてみればいい。
従業員の男性はそう思い、ドアの前から蒔絵さんのスマホを鳴らした。
店の奥から蒔絵さんのスマホの音が聞こえて来る。
これですぐに見つけて出て来るだろう。
そう思ったが、蒔絵さんのスマホはいつまでも鳴り続けていた。
小橋蒔絵。
それが後妻のあの女の名前だった。
蒔絵さんは昨日の午前中、仕事場であるキャバクラにスマホを忘れてしまったことを思い出したようだ。
スマホはお客さんとの繋がりのための大切な道具だ。
あれがないと同伴の誘いもできない。
蒔絵さんはあたしが作った朝ご飯を食べて、あたしを送り出した後仕事場へ向かったようだ。
目的はスマホを持って帰る事。
だから従業員である男性は勤務外でも店の鍵を開けてあげたのだ。
ナンバーワンキャバクラ嬢の機嫌を損ねないために、そのくらいのことはするだろう。
従業員の男性は『すぐ戻るから』という言葉を信じ、ドアの前で待っていた。
しかし蒔絵さんは出て来ない。
5分たち、10分たち、20分が経過した。
もしかしたらスマホが見つからないのかもしれない。
それなら自分のスマホから蒔絵さんのスマホを鳴らしてみればいい。
従業員の男性はそう思い、ドアの前から蒔絵さんのスマホを鳴らした。
店の奥から蒔絵さんのスマホの音が聞こえて来る。
これですぐに見つけて出て来るだろう。
そう思ったが、蒔絵さんのスマホはいつまでも鳴り続けていた。