いつか時が戻るまで。
ガラガラッ。

ドアをしめ、母と二人になった。
僕はこのまま入院生活が続く。

「涼大くん」
「ん?」
「診断聞いて、泣かないの…?」
「な、なんで?」
泣く理由なんてどこにもない。
むしろ、予感はしていた。それに、今生きていてもやることがない。死んだって、何も思わないだろう。

「お母さんは涙が溢れそうなぐらいでそう。
涼大くん……死なないで。お願い。
お願い……………!」
「えっ?ちょ、お母さん」
「お願い。涼大くんが消えたら、私、どうすればいいかわからないわ。」
パニックを起こしてる。きっと頭の中はぐちゃぐちゃだろう。
その姿をただ、見守ることしか出来なかった。

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