雪の日
窓の外を見れば、予報に違わずちらほらと白いものが。


ゆっくりと音もなく落ちてくる雪。


まだ、寝室から出てこない彼。


寝ているのか、起きたくないのか。


それとも起きて……雪を眺めているのかしら。


たった扉一枚なのに、それを開くのが怖い。


寝ているのなら、いいの。


起きたくないのなら、起こさないであげる。


でも、雪を眺めていたら……。


そんな姿は、あたし、見たくない。




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