アテナ魔法魔術学園
屋上の扉を開けると、柔らかな春の陽射しがはいってくる
いい天気だねーとエラが話している間に、意外と準備がいいギルがビニールシートをカバンから出す
そして、チャキチャキとカバンから重箱やら、おしぼりやら、皿やら、コップやらを並べていく
「はいはーい
準備ができたから、お2人さん座ってーな」
「うん!お邪魔しまーす」
エラに続いて靴を脱いで、ビニールシートの上に胡座をかく
「じゃっじゃじゃーん!」
3人ともおしぼりで手を拭き終わると、
ギルが2つある内の一回り大きい重箱を開けた
「おー!うまそー!」
「うわー!美味しそー!!」
重箱は2つに分かれていて、上から順に主食、主菜。もう1つの重箱も副菜、デザートと2つに分かれていた
ギル曰く、テーマは中華
主食は炒飯。主菜は青椒肉絲や餃子、春巻き、酢豚、エビチリなどなど
副菜は野菜炒めや春雨サラダ。デザートは胡麻団子や菊花酥、杏仁豆腐
ヒザマ印のその重箱は熱をコントロールすることができるらしく、料理からはユラユラと湯気が出ている
何から食べようか、迷う……どれにしよう
ジーっと重箱の中身を凝視
そんな状態でいる2人にギルは声をかけた
「ちょいちょいちょい!お2人さん!
そんなに眺めとっても、料理は逃げへんでー
で、どれがええんや?よそったるわ
あ、それとも辛いの苦手っちゅーくち?」
「んー!どれも美味しそーなんだよねー
迷っちゃうよね。ね、クレイオス?」
「うん、とりあえず全種類欲しい」