〜ワスレナグサ〜 美しき世界
その頃、土方の部屋では…


土方「近藤さん…あいつらどう思う?」


近藤「うむー…嘘を言ってるようには思えないがな…」


永倉「あの結花って姉ちゃん、なんで手が切れてたんだぁ?」



山南「あれは土方君が佐久間さんの首に向けた刀を素手で掴んだのですよ…」



原田「素手で…?」


土方「あぁ」



山南「それだけでも驚いたのに、二瓶さんは沖田君が気が付かないほど速く沖田君の首をしめていたのですよ」


斎藤「総司が気が付かない…?」



土方「あいつらはまだ隠していることがある…山崎っ」



「はっ」



土方がそう呼ぶと天上から黒ずくめの男が出てきた。


山崎烝 壬生浪士組 諸士調役兼監察




土方「しばらくあいつらを見張れ」


山崎「御意に」



土方「あいつらをここでさよならという訳にもいかねぇ…未来から来たって知れ渡ればあいつらを悪用する輩も出てくるだろ…」


土方はその端正な顔の眉間にシワをよせる。
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