ふたりぼっち
身体には、夏美の温もりを。


手には、アキの温もりを感じながら、私は眠る。


……明日私はまた、何かの拍子に今日のことを忘れてしまうかもしれない。

自分は何者なのかと、怖がってしまうかもしれない。

それでも私は、かまわない。

もう怖くはない。


どんな方法で感謝を伝えようか。

どんな”愛”を、捧げようか。


そんなことを考えていたら、明日が来るのも楽しみなの。

そして、何回でも伝えよう。



ー ……昨日の貴方達に、「ありがとう」

今日の貴方達に、「よろしくね」

明日の貴方達に、「あいしてる」…… ー












ふたりぼっち.
(私の幸せな明日を、貴方達に捧ぐ)




【完】
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