ふたりぼっち
男は私が彼の名前を呼んだことに、驚きを隠せない様子だった。


「はい、明彦さんって呼ばせて頂こうと思います……。貴方はアキって自己紹介してましたけど、まだアキさんとは何だか恥ずかしくて呼べないので、もう少し待って下さい」


私がそう言い終えると、彼は……明彦さんは、目を丸くして私を見つめていた。

< 45 / 118 >

この作品をシェア

pagetop