ふたりぼっち
act.13 恋人のデュエット
紅葉で赤に染まった展望台は、昼でも少し肌寒い。
足下に散らばる砂利と紅葉を、転ばない様にゆっくりと踏みしめた。
「ふー。気持ちいい」
山独特のなんとも言えない香りが、鼻孔をくすぐる。
望遠鏡に近づくと、肉眼でも街が一望出来た。
(嗚呼、そうだ……)
住んでいる街が一望出来るこの展望台が、私は昔から好きだった。
「ここ、私の大好きな場所です」
「そうだと思ってた」
(あれ……? そう言えば……)
「どうして出会ったばかりの明彦さんが、私の好きな場所を知っているんですか? 」
サァァァと優しい風が、木々の紅葉をさらってゆく。
紅葉が舞い散る中、明彦さんは涼し気な表情で「さぁな」と笑った。
その姿があまりにも神秘的で、思わずドキリとしてしまう。
足下に散らばる砂利と紅葉を、転ばない様にゆっくりと踏みしめた。
「ふー。気持ちいい」
山独特のなんとも言えない香りが、鼻孔をくすぐる。
望遠鏡に近づくと、肉眼でも街が一望出来た。
(嗚呼、そうだ……)
住んでいる街が一望出来るこの展望台が、私は昔から好きだった。
「ここ、私の大好きな場所です」
「そうだと思ってた」
(あれ……? そう言えば……)
「どうして出会ったばかりの明彦さんが、私の好きな場所を知っているんですか? 」
サァァァと優しい風が、木々の紅葉をさらってゆく。
紅葉が舞い散る中、明彦さんは涼し気な表情で「さぁな」と笑った。
その姿があまりにも神秘的で、思わずドキリとしてしまう。