ふたりぼっち

「ハル！！ 」

俺は急いでその場に立ち上がり、倒れゆく身体を抱きとめる。

リビングの床に両膝を着き、彼女の顔色を確認すれば、うつらうつらと眠そうな瞳をしていた。



そうか、睡眠薬が効き始めて……。


「ハル、大丈夫か？ 」

クソっ、どうして今なんだ……っ！！

「……あれ？ ごめんな、さい……私……」


さっきの言葉の続きを聞かせてくれ……っ。

そんな思いを伝えることは叶わず、彼女の瞳は徐々に閉じて行く。


まるで現実と夢の間を行き交っているかの様にぼんやりとした表情で、その唇は言葉を紡ぐ。




「私……今日、１日だけなのに……あなたといて……どうして……こんな気持ち……に、なってしまったの……でしょう……」


まさか、それって……