えんぴつ
それが懐かしくて


カリカリカリ……カリカリ……。

カリカリポキッ…。

「あぁ、また折れてしまったよ」

僕は書くことが好きだ、特にこのえんぴつを使って色々するのが大好きだ。

「アレ?それ懐かしいなっ!!おまえまだそんなもん使ってんの?」

この人は同じクラスの友人
田原 啓人(たばる あきひと)
基本やかましくて、少しナルシーなとこがある人だが、まぁ…良くも悪くもいい人。

「オレはナルシストじゃねーってのっ」

「僕の目を見て勝手に思考を読まないでくれないかな」

それと、とても感が鋭い。

「てかさ、なんでそんなの使ってんだって聞いてるんだけど、今どきえんぴつなんぞ流行らんぞ」

「田原なんぞとは失礼だよ、それに僕はこれを流行らせるつもりもないから」

僕は田原の言葉にムッときてしまい、
素っ気ない態度をとった。

それに田原はすぐに気付いた。しかし、
悪びれる様子もなく更に彼は僕を
煽ってきたのである。

「雅臣(まさおみ)そんなことでいちいち拗ねんなよ~かわいいやつだなぁ」

あーもーうっとうしい。
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