私たちの失敗
「あっ、いや……、あの……、えっと、」


私は話しかけたからには何か言わなきゃと思って


足りない脳みそをフル回転させたけれど、もうオーバーヒート寸前…。


「もしかして、」


男性が私より先に口を開き、とてもびっくり。


「は、はいっ…!」


「その制服ってこの近くの高校の生徒さん?今日入学式のところの!」


「あ、はい。そうです…。
 

 私、その高校の新入生です。」


どうして私の高校のことを知っているのかと疑問を持ちながらも、素直に返事をする。


「やっぱり?よかったぁ~!
 
 
 僕今日からその高校の教員なんだけど、3日前にこの町に来たばかりで道覚えてなくって…。


 こっちであってる?」


「…っぷ、あはは!」


先生が私と同じ間違いをしたと思うとなんだかおかしくなって


私は思わず笑ってしまった、
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