ヘビースモーカー~先生の香り~
休み時間の一時

あれから土日を挟んで5日が経ち、今日は火曜日。

何故かあのヘビスモ先生と廊下でばったり会うことが多くなった。

昨日だけで、朝と移動教室×2と放課後の計4回。

因みに、ヘビスモ先生とは私が勝手につけたあだ名だ。

保健室の煙り具合からして、先生はかなりのヘビースモーカー。

だから、ヘビースモーカー先生じゃ長いから略してヘビスモ先生。

うん、なかなかだ。

だが、あの時のことを美紀に話してあだ名のことを話したら、爆笑されたことを今でも鮮明に覚えている。

そんなにおかしいだろうか?

そんなことをぼんやりと思いながら美紀と体育館に向かう。

すると、十字の形の廊下を南から北へ歩いてる私たちの少し先に、西から出て来たヘビスモ先生が歩いているのが見えた。

瞬間的に歩くスピードを遅くする私。

そんな私にどうしたのかと前を見た美紀は、なるほどねーっと言ってニヤリと笑った。

「あれってー、ヘビスモ先生だよね?」

「うん」

「これで何回目ー?」

「知らないよー。はあ…」

深いため息をついて私はうなだれた。


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