孤高のラプソディー



「あらら〜、余計な邪魔が入っちゃったー」


悪魔は宙に浮かんで?飛んで?ながら、ニコニコとした顔でこちらを見下ろしてる。


「アレスト・ヴァイン」


男の子がそう唱えると、アニメでしか見たことのない黄緑色に光る魔法陣が悪魔の周りにいくつも現れた。


魔法陣からはとても太い蔓がそれぞれから出てきて悪魔のほうに向かって行く。

まるで、蔓自身がそれぞれにしっかりとした意思があるかのように…


しかし、さすがは悪魔。

自身の翼をはためかせて軽々と向かってくる蔓を避けて行く。


「…う、わぁー……」


あまりにSF感がありありすぎて感嘆するしかない。


「アレスト・ヒマラヤン・ブラックベリー」


男の子がそう唱えると、また黄緑色の魔法陣が悪魔の周りに出現する。

すると今度は、棘のある茎が伸びてきて先ほどの蔓のように悪魔に向かって行く。


すると、棘が掠ったのか悪魔が少しだけ表情を崩す。


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