孤高のラプソディー
「、っく、そっ…」
どうやらあの棘には毒があったらしく、しかもかなり強力なやつ。
傷口がもう、赤く腫れて見ていて痛々しい。
ほんと、ざまあみろだ‼︎
まぁ、やったのは私じゃないんだけどね…
「っ、」
すると、悪魔は無言で向こうの方へ飛んで行った。
どうやら、毒が相当らしい。
だが、去り際にあのニコニコとした笑顔で、
「面白いおもちゃ、みーっけ」
と、言って翡翠を見ていたことは悪魔本人以外には誰も知らない…
男の子の方もそれを見送るとこちらに視線を向ける。
そして、私を地面に降ろしてくれた。
「っ、どうも、ありがとうございます…」
やばい、これはかなり痛すぎる。
すると、
「ひすい‼︎」
と、2匹の子狼を抱きかかえて走ってくるツィアンス。
「だっ、だいじょうぶ⁉︎」
めっちゃ心配しているらしく、ブレザーを掴んで揺らしてくる。
い、痛いっす、ツィアンス。
「っ、うんっ、だ、だいじょうぶ…」
結構冷や汗タラタラなんだがな…笑
「いや、大丈夫じゃないだろ?」
と、男の子が言う。