キスと涙で愛を知る【加筆修正・完】
新発売のパンにしようか、それともおにぎりか。候補をいくつか頭の中で挙げて涼しいコンビニへ入る。
「碧音君はどれにする?あ、コロッケパンだっけ?」
「コロッケパンはあの購買で売ってるのがうまいから別のにする」
「私はカツサンドと、アイスも買っちゃおうかな!」
やっぱりこれだけ暑いとアイスが欲しくなっちゃうよね。アイスコーナーにはあとで寄るとして、先に棚に並んでるカツサンドをゲット。
碧音君は隣でおにぎりをいくつか買っていた。梅と鮭か、おいしいもんね。
「アイスは何にしよう、クリーム系じゃなくてシャキシャキしたやつが食べたい気分」
「俺もアイス食いたくなってきた、これにしよ」
碧音君が迷いなく決めて手に取ったのは学生には優しい低価格で食べごたえがあるガリゴリ君。
「それ最近発売開始されたフレーバーだ!私もそれ……じゃなくてこっちのフレーバーにしよっと」
危ない!ここで全く同じ味を選んだら『一口ちょうだい?』って定番のシチュエーションを自ら潰すところだった!
「今絶対変なこと考えただろ」
「ううん全然!?」
「顔が引きつってるぞ脳内お花畑女」
「相変わらずその綺麗なお顔と言葉遣いが合わないね!」