キスと涙で愛を知る【加筆修正・完】


外見だけで判断すれば碧音君って藍みたいなしゃべり方するって思っちゃうけど毒舌だもんね。そこも好きだから私的には問題ないけども!


「変顔してないで早くレジに並ばないと昼休み終わる」


「表情豊かって言って!」


変顔をしたくてしてるんじゃないし思ってることが顔に出ちゃうのは性格だから許してほしい。


手早く商品をレジに出してお会計してもらい、コンビニを出た。


「ご飯どこで食べる?教室戻っちゃう?」


「ちょうど木陰の下にベンチがあるとこ知ってる」


「いいね、そこにしようか」


碧音君について行くと、確かに駐輪場と体育館の間に位置するところにベンチがいくつか置いてあって、木陰になっている。穴場スポットだからか殆ど人がいない。


「碧音君、普段もここで食べてるの?」


「だいたい教室。たまにここ」


「夏だと教室も暑いしね、でもここなら涼しいよね」


またひとつ、碧音君がどんな風に学校で過ごしてるのかが分かった。


クラスが違う分どういう風に教室で授業を受けてて、誰と休み時間を過ごしてるのかとかあまり知らないから。少しずつ色んな面を知れていけたらいい。


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