キスと涙で愛を知る【加筆修正・完】
「な、何で碧音君?」
「お前、チラッチラ碧音の様子窺ってたしよ。今日碧音が早く帰ってったら若干ほっとした顔しただろうが」
証拠は十分あるんだよと言わんばかりの強気な声色。
悩むフリして抹茶ラテをズゴーと飲んでいたら『誤魔化すんじゃねえ』と、取り上げられてしまった。ああ、愛しの抹茶ラテ。
「ほっとしたように見えたって、それは皐月の勘違いだよ絶対」
「年上なめんな。子供がつく嘘くらいすぐ見破れるっつーの」
「3歳差ですけどね」
「3歳差も、だろ」
……これはもう、自白するべきなのかな。皐月って案外誤魔化し効かないというか、先回りされるというか。そもそも年上相手に顔に出やすい私が嘘をつき通すのは無理がある。
「俺はなあ、何でも白黒はっきりつけたいタイプなんだよ!ずっと気になってモヤモヤすんのも嫌いなんだよ。だから言え」
「私のために相談のってくれるんじゃないのかあなたは!」