キスと涙で愛を知る【加筆修正・完】


「分かった千歩譲って1年の3分の2」


「千歩譲ってそれ?え、百歩の間違いじゃない?」


碧音君の中で私の立ち位置はどうなってるんだ。解せぬ。


結局外でワーワー騒いでいたら、荷物を持った星渚さん達がスタジオから出てきてしまった。


「練習室の利用時間過ぎたから、出てきちゃった。誰かさん達が戻ってこないから」


「お前ら仲直りして早々別のケンカすんなや」


正論に刃向かう術はない。すみません。


「はい。2人の荷物」


「藍、持たせてごめん!」


休憩室に置きっぱなしにしていた荷物を藍に持たせてしまっていた。急いでバッグを受け取る。


「藍も復活したことだし、またみっちり練習開始するからねー」


星渚さんが不敵に口角を上げた。


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