キスと涙で愛を知る【加筆修正・完】
碧音君が笑うと星渚さんも嬉しそう。
「星渚、こっちもやろ」
「ん?何それ」
「マシュマロみたいなガーゼに液体をかけると、火の玉が闇夜に浮かび上がります、だって」
「やってみますかー」
普段はあまり表情を変えず大人っぽい碧音君が、花火で遊んで年相応な笑い方をしてる。ギャップが可愛いな、と思ってしまう。
「おっしゃ今から打ち上げ花火やんぞー!」
高らかに宣言したのは皐月。上機嫌で打ち上げ花火を間隔を空けて並べていく。
「明日歌ちゃんと菜流、危ないから離れよっか。あいつ何やり出すか分かんないからさ」
「ごもっともです」
藍が下がったところまで、私達もバック。でも、碧音君と星渚さんは動じることなく面白ネタ花火を続行。マイペースだね。
「点火まで3、2、1――」
ヒュー……ドン!!