キスと涙で愛を知る【加筆修正・完】





「バカな奴、自分から1人になってくれるなんて」


ねっとりとした声が鼓膜に張りつく。



「手が、届く」



「今すぐ捕まえたい」



「捕まえようよ」



歪で黒い影が、ヒタヒタ、ヒタリ。



―――もう、背後に迫ってる。



カウントダウンが、始まった。


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