キスと涙で愛を知る【加筆修正・完】
「……とは予想外だったが」
「今頃……に違いない」
「泣いてるんじゃないか」
さっきよりも声がはっきり聞こえてきた。暗闇に慣れてきて目を凝らすと、ドアの前で4人の男が話し込んでいるようだった。
この声、もしかして。
「——―藍、皐月」
「ああ、分かってる」
「いこうぜ」
一旦深呼吸してから立ち上がり、携帯のライトをつけた。
「こんなところで何してるんですか?—――BLACKの皆さん」
皐月も藍もライトをつけて一気に明るくなったその場所にいたのは、BLACKの4人だった。
「……紀藤さん達こそ、どうしたんです?」
「探しものですか?」