キスと涙で愛を知る【加筆修正・完】


「くそ、ふざけるなっ」


BLACKの残り3人が俺に飛びかかろうとしたから、皐月と藍で身動きをとれなくさせる。肌に突き刺さる嫌な空気。


力で解決するようなことは避けたいけど、状況も状況。


穏便に済ませるのは無理。


「止めてくださいよ紀藤さん」


俺に首を絞められても尚ニタニタと顔を歪める男。狂ってる。


皐月と藍で押さえつけてる男3人も落ち着きを取り戻していて。何で落ち着いていられる。


「今碧音はどこにいるんだよ!」


「さぁ?」


皐月がさらに力を込めてもまだとぼけるつもりらしい。


「いい加減にして、刹那はどこって聞いてんの」


「かっ、は……!」


「皐月も星渚も少し冷静になれ」


呼びかけられても手に込められた力を弱めようとは思わない。


「……刹那さん、面白いですね」


< 339 / 579 >

この作品をシェア

pagetop