キスと涙で愛を知る【加筆修正・完】
「くそ、ふざけるなっ」
BLACKの残り3人が俺に飛びかかろうとしたから、皐月と藍で身動きをとれなくさせる。肌に突き刺さる嫌な空気。
力で解決するようなことは避けたいけど、状況も状況。
穏便に済ませるのは無理。
「止めてくださいよ紀藤さん」
俺に首を絞められても尚ニタニタと顔を歪める男。狂ってる。
皐月と藍で押さえつけてる男3人も落ち着きを取り戻していて。何で落ち着いていられる。
「今碧音はどこにいるんだよ!」
「さぁ?」
皐月がさらに力を込めてもまだとぼけるつもりらしい。
「いい加減にして、刹那はどこって聞いてんの」
「かっ、は……!」
「皐月も星渚も少し冷静になれ」
呼びかけられても手に込められた力を弱めようとは思わない。
「……刹那さん、面白いですね」