キスと涙で愛を知る【加筆修正・完】
「は?皐月!?」
「皐月、そんな簡単に蹴破れない。漫画みたいにいかない」
「でもやるしかねえだろ!碧音っ、今ドア蹴破るから、離れてろ」
ドアの向こうにいるであろう刹那に声をかけて、ダン!!力の限り体当たりする。
「無駄だ!」
皐月にBLACKの黄色のピアスの男が近づいて蹴破られるのを防ごうとしたけど、それを藍が素早くとめた。
「藍、さんきゅ!」
「いいから続けて」
男の背中に藍の重い蹴りが1発入って、男はもう起き上がれない。
俺はすぐに残り2人の男の腕を拘束して壁に押しつけた。
伸びてる男を見れば、俺達に抵抗する気はなくなると思うけどな。
ダン!ダン!!
皐月が諦めず続けているとミシリ、軋む音がした。
あとちょっと。
更にダン、ダン!ダン!!
ぶつかると、鍵が壊れてドアが外れた。小屋自体が古いためドアの鍵の部分も錆びていたのが、幸いだった。