キスと涙で愛を知る【加筆修正・完】
「あーおーい、起きろ」
「……」
ゆっくり何回か瞬きをしてガチャリ、車のドアを開けた。
「2人共じゃあね。お疲れ」
「また明日な」
「……星渚、ごめん。ありがと」
星渚は首を横に振り、ひらりと手を振って車を走らせていった。
「碧音、今日お前ん家泊まってくから」
「……だから一緒に車降りたの」
「そういうこと。早く寝ようぜ、疲れた」
碧音は俺に帰れと言うこともなく家に入っていくので、俺も後に続いた。
家の明りがついてなかったから、おじさんとおばさんは既に寝てる。泊めてもらうことについては今日は夜遅いし、明日の朝言おう。
「皐月」
「おー」
「ごめん」