キスと涙で愛を知る【加筆修正・完】
ベッドに座ったままバッグに手を伸ばし、携帯を掴む。面倒だから極力動きたくないのだ。
「…………あ、星渚。うん、出る……ありがと、うん、じゃあ」
「何つってた?」
「ライブ、今日は4人で出来るねって」
星渚も碧音をライブに出させることにした。続いて電話するのは藍。
「藍、俺ライブに出る。……平気、ほんと。そう、……分かってる、切るよ」
藍のことだ、碧音を心配しまくってたんだろうな。電話の碧音の答え方を聞いても伝わってきた。
「碧音」
「何」
「あのさ、犯人のこと。気にしなくていいから」
「別に、気にしない。皐月達がどうにかしてくれたんでしょ?」
「まーな」
あいつらも懲りて反省してるはずだ。
「何かまた眠くなってきた、二度寝してえ」
碧音のベッドに寝転がる。