キスと涙で愛を知る【加筆修正・完】
碧音君は告白を断るだろうって思ってるけど、実際どうなるか分からない。
菜流と桐谷君はもう自分達のテスト勉強に戻ってるけど、私は気になってしまって。
ルーズリーフは半分しか埋まってない。
碧音君に勉強しろよって言われたけど、これじゃ集中できないよ。なんて思いながらシャーペンを動かしていると。
「あ、碧音ー。おかえり」
「人気の王子様は大変ね。で?」
「で、って」
本当に数分しか経ってないのに碧音君は戻ってきて私の前に座った。
「お前らが想像してる通り」
「あの子可愛かったのに断ったのかよ」
「話したこともないのにナシだろ」
「お前の場合は、話したことがある子の方が少ないからな~」
桐谷君や菜流が冗談を言って、碧音君はそれを適当にあしらっている。