キスと涙で愛を知る【加筆修正・完】
「そ。これが昨日話した変態女な」
「皐月ぃ!!何変なこと吹き込んでんの?!私の印象誤解されるよね!」
キッと睨み火を吹く勢いで噛みついてくる。落ち着けよ、直人が引いてんぞ。
そんな直人に明日歌は『うふふっ。取り乱してすみません』とおしとやかなフリして猫被りする。
「全然変態じゃないので、安心してくださいね」
「安心しないでくださいね」
「碧音君まで!」
ソファでくつろぐ碧音がコンマ0.1秒の早さで明日歌の言葉を否定した。その判断は正しいと思う。
「碧音、明日歌ちゃんいじめると可哀想だろ」
「誤りを訂正したんじゃん」
藍が軽く注意してもツン、としたままの碧音に明日歌が『碧音君がいじめたー』と冗談めかす。