キスと涙で愛を知る【加筆修正・完】
「うん。珍しく家に結人がいるからさ」
「良かったじゃねぇか!構ってやれるな」
「藍の努力が実りつつあるんじゃない?」
「そう、かな」
「当たり前だろ!藍が根気よく弟君に話しかけてるから心開いてきてんだろ」
「もっと、頑張るよ」
結人さんが相槌程度だけど話をしてくれるようになった、と最近藍が嬉しそうに話す。
言葉のキャッチボールが上手く出来ているかと言えばそうではないが、藍にとっては十分な進歩なのだ。
勿論、波江さんとだってラブラブだ。今度2人で水族館に行くデートを計画中らしい、羨ましい限りです。
「俺はどうすっかなぁー、家に帰っても暇だしCDショップ寄ってこ」
「え!それなら私も行く!」
皐月の台詞にビシッ!と挙手。
「はぁ?別の日に1人で行けや」
「何で!?」
一緒に行ったっていいじゃないかとブーイングする。