キスと涙で愛を知る【加筆修正・完】
それとは逆に。
「1組、久しぶりにきたけど。ここから見える景色、いいよな」
「確かに。7組よりはこの教室が一番校舎も校庭も見渡せるかもね」
「……明日歌」
もし俺がいなくなったら、どうする。
「ん?なあに?」
「……帰ろ、って言っただけ」
「もう時間も時間だし帰ろうか」
私は碧音君が呟いた言葉を、うまく聞き取れなかった。
少しのズレがだんだん大きくなっていく。それは、人の想いも同じなんだろう。