キスと涙で愛を知る【加筆修正・完】
【距離】
「やっべ……眠い」
「飯食ったら眠くなるって、小学生なの?皐月ー」
「人間の摂理なんだよ」
どう反論しても上手く言い包められると分かっているのに、星渚さんに挑む皐月。
カチャカチャ食器を洗いながら、その様子を眺める。
昨日は私と藍さんが帰った後深夜12時までみっちり練習し、更に今日も朝早くから練習したと言うんだから、皆相当疲れが溜まっているはず。
気力で乗り越えると、主に皐月が意気込んでいた。碧音君すっごく眠そうだけどね。
昼ご飯食べてる最中にぼーっとして、顔面お味噌汁に突っ込むところだったけどね。
「皐月、さっきから腰擦ってどうしたんですか?」
星渚さんと言葉の応酬を繰り広げている間も、片手を腰に回して背中を丸めるのが気になった。