朧咲夜ー番外篇ー【完】
15 笑満と遙音の結婚① 咲桜、笑満・二十三歳
「流夜くん! 見て見て!」
帰ってきた流夜に抱き付きついでにスマートフォンを見せた。
「ん?」
流夜は当然抱きしめ返し、咲桜の顔が見えるように少しだけ離れた。
「今日ね、笑満と逢ってきてね、結婚するんだって! 遙音先輩と!」
写真が写されたそれには、笑満が左手を見せているものだった。
ちなみに咲桜が後ろから笑満に抱き付いてので、下手したら恋人写真にしか見えない。
相変わらず仲よしだ。
「ああ。みたいだな」
「知ってたの?」
「俺んとこにも連絡あった。遙音から」
「あ、そっか。そうだよね。よかったなー。二人とも」
「詳しいこと話したいから、次の土曜に『白』に来てほしいって言われてるんだけど、咲桜の都合はどうだ?」
「土曜日なら、私も休みだよ」
「ん。じゃ、一緒に行こう」