朧咲夜ー番外篇ー【完】
「来たよー。遅れた、悪い」
「いや、今日はありがとな」
流夜の言葉とほぼ同時に入って来た降渡に、遙音が応じる。
「いや。結婚のことだろう?」
「あー、何かと言うか、……頼みがあるんだ。三人に」
遙音は神妙な顔をして、笑満を呼んだ。
笑満が遙音の隣に座り、咲桜も流夜の隣についた。
「えーっと、……三人に、式で俺の親族席にいてもらえないかと、頼みたかったんだ」
「「……は?」」
流夜と吹雪は間の抜けた声を出した。
降渡は承知していたのか、顔色を変えない。