朧咲夜ー番外篇ー【完】
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「おねえちゃんきれー! おひめさまみたいっ」
「流桜。ありがとう~、流桜も可愛いよー」
今日も今日とて妹にデレデレな咲桜だ。
「当然だよ、流桜。咲桜は流夜くんのお姫様なんだから」
はしゃぐ流桜子を抱き上げた在義。
さらっと恥ずかしいことを言われて、娘はどういう顔をしていいかわからなかった。
「でも本当に咲桜ちゃんによく似合ってるわ。咲桜ちゃんぐらい背が高くてスタイルいいと、マーメイドラインも綺麗に着こなせるのねえ」
夜々子は、咲桜の花嫁姿にうっとりしている。
「琴子おばあちゃんのおかげです」
箏子が咲桜に作ったのは、咲桜の長身を活かせるマーメイドラインのものだった。
全体的に、レースやフリルは少なくすっきりとしたデザインで、肩ひもは腕にかかる格好で羽衣のようにも見える。
咲桜だけのためにウェディングドレス。