朧咲夜ー番外篇ー【完】


無言で歩を進めた流夜は、そのまま咲桜を抱きしめた。


「りゅっ、お、お化粧うつっちゃうよっ」


「うん」
 

流夜のいきなりの行動には慣れているけど、人前でこれは恥ずかしい。
 

恥ずかしいのは咲桜だけではなかった。


「降渡、あれってほんとに神宮なの?」


「おいじんぐー、弥栄と宮寺が困ってるけどー」
 

流夜の咲桜べた惚れに慣れていない面々は、どう対処していいのかわからない。


「おいコラ腑抜け。ほどほどにしろや」


「痛っ」

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