朧咲夜ー番外篇ー【完】


「桃子ママなら、あたしも大すきになる自信ありますっ!」
 

続けて挙手したのは笑満だった。


「なんで笑満ちゃんまで参戦するの⁉」


「え? だって桃子ママって咲桜にそっくりなんでしょ? 咲桜のこと大すきだもん」


「やめて! ただでさえ華取家って泥沼なんだから自分から特攻していかないで!」
 

遙音は必死で止めるが、冷えた視線を向けられて背筋が正された。


「遙音くん?」


「すみません言葉のアヤです華取さん!」
 

在義に名前を呼ばれて、即謝った。


「まあ、うちが泥沼なのは否定出来ないけどねぇ」


「在義さんが認めちゃっていいんですか?」
 

降渡が言うと、「本当のことだし」と、在義はあっけらかんとしている。


「それに、桃子と咲桜が似ていると言っても、見た目だけですけどね」
 

そういったのは箏子だった。

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