朧咲夜ー番外篇ー【完】
「待て頼! てめえまだ暴走癖治ってねえのか!」
『………』
すでに列席者の揃っていた式場に、外から遙音の怒声が響いた。
式場はしーんとしてしまった。
(……またなんかやったか……)
咲桜は片手で顔を覆った。
まーやるだろうとは思っていたけど。
笑満の従妹にあたる子にるなを頼んで、式場の外へ駆けだした。
その姿を見て、
「やっぱり咲桜って……」
「『日義の飼い主』だね……」
「あれが遙音も恐れた日義の『飼い主』か……」
「先生いて……咲桜、よかったね……」
「うん……先生くらいじゃないと無理めだよね……」
頼の評価は、高校時時代から一歩も成長していなかった。