朧咲夜ー外伝ー【完】
今まで、周りに女子がいたことはあったけど、俺から触れたことはなかった。
なのにどうしてか諏訪山には――絆には、触れたかった。
行動は思考を先走り統制されず、俺は部屋から出て行こうとする絆の腕を摑んでいた。
初めて触れる『女の子』は、めっちゃくちゃ細くて、もうこれ折れちまうんじゃねーの? っつーくらい、儚げだった。
……そんなことを思った一秒前の俺、ぶん殴られろ。りゅうあたりに。