朧咲夜ー外伝ー【完】
「だ、大丈夫ですか? 絆先輩――
「ちょっと待ちなさい咲桜。二年前って……咲桜は高一で、あいつは教師だったでしょ?」
「はい。マナさんに仕組まれました。最初は全然そんな気なくて、偽婚約だったんですよ。でも――すきになっちゃって」
「………」
ほんのり頬を染める咲桜ちゃんに、絆は顔色をなくしている。
それから、ギギギ、と古びたロボットのような動きで俺の方を見た。
「ふ、降渡? あんたは知ってたわけ……?」
……飛び火した。
そして絆には嘘をつけない体質の俺です。
「あー、うん。一応」
「そんな……っ、せっかく出来た後輩があんな悪逆非道な奴の彼女だったんなんて……!」
もう絆ん中のりゅうの評価すげえな。